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ORANGUTAN
オランウータン=森の人
オラン(人)ウータン(森)は森の人
オランウータンとはインドネシア語で「森の人」を意味します。彼らはボルネオ島とスマトラ島にだけ生息しています。氷河期以前はインドから東南アジア全域で暮らしていたと言われています。樹上で暮らす哺乳類の中では一番体が大きく、また群れを作らないことでも有名です。頭脳は人間で例えると5歳児くらい。5歳といえば多くのことを吸収し認識する発展する能力が高い時期。驚くほど細やかな観察力を持っています。
身長:(頭から胴まで)110~180センチ
体重:メス30~50kg前後、オス50~90kg前後。
寿命:約50~60 年
赤茶色の毛に覆われている。
腕が長い。(脚の1.5~2倍長さ)
大腿骨を骨盤に保持する股関節の靭帯がないため、動きに制約がなく枝から枝へ移動するのに最適化されています。約60%が果実、そのほか葉・樹皮・花、昆虫などを食べ、メスは大体12歳ごろに初めての子どもを産み(妊娠期間約270日)、シングルマザーのワンオペ生活をしています。次の子を産むまで平均7−8年の間隔は類人猿で最も長く、いつどこで何が食べられるか、何が危険か など森で生きていくための知恵は全てお母さんから学びます。オランウータンのより詳しい情報はこちらから 日本オランウータンリサーチセンター
近絶滅種(CR)に指定
Red List 近絶滅種 (Critically Endangered) に!
2017年 オランウータンは絶滅危惧種(絶滅する恐れがある)から近絶滅種(もうすぐ絶滅)にランクアップしました。オランウータンには3種の亜種がいます。
スマトラ島:スマトラオランウータン 約7,300頭
タパヌリ オランウータン約750~800頭(2017新種発見)
ボルネオ島:ボルネオオランウータン約45,000~69,000頭
オランウータンの個体数は過去100年の間に、およそ80%減少し、その主な原因は過剰な違法伐採、パルプやパーム油の農地のため焼畑と延焼による森林火災、ペットを目的とした密猟があげられます。
日本は戦後の高度成長期多くの木材が運ばれ経済発展を遂げてきました。そして現在も日々何気なく使っているコピー用紙の約80%はインドネシア産です。パーム油はお菓子や化粧品など、私たちの生活の身近な製品に多く使われます。日本に暮らす私たちと森林消滅の原因は無関係ではありません。むしろたくさんの恩恵を受けているのです。
パーム油を採取するアブラヤシ栽培は90年代半ばから急速に広がりました。農園開発は止まることを知らず、今では世界のアブラヤシの86%を生産しています。日本では一人当たり年間4kgぐらいのパーム油を食べていると言われ、次はバイオマス発電の燃料としてパーム油や殻を年間1千万トン輸入することが発表されました。2015年インドネシア全土で大規模火災に発展し日本の四国全島分の森林が消失しました。
詳しい情報はこちら、プランテーションウォッチ
パームを使ったバイオ発電
大型類人猿について
大型類人猿のApesはオランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボの4種がいます。彼らはDNAの98%以上が人と同じで「進化の隣人」といわれています。アフリカにチンパンジー、ゴリラ、ボノボ、東南アジアにはオランウータンが暮らしています
私たちと共通の先祖から1300万年前オランウータンが分岐し、さらに450万年前にゴリラ、200万年前にはチンパンジー、ボノボと分岐しました。
4種は家族構成がそれぞれ違い、オランウータンは単独性が強いシングルマザー、ゴリラは父系族長家族、チンパンジーは集団乱交家族、ボノボは同性愛も見受けられます、彼らは私たちと同じように 楽しい時には笑い、ストレスが高まると死んでしまう感情を持つ 私たちの親戚なのです。